アトピー性皮膚炎と環境
アトピー性皮膚炎は最も罹患率の高い国では小児の20%程度が既往歴を持つという世界の先進国に共通の重大な問題と言える疾患です。
アトピー性皮膚炎がそんなに多くの子供たちで起こるというのも不思議ですが、もっと不思議なのはそれが自然に治るということです。
成長するとアトピー性皮膚炎が治ってしまうのは、第二次性徴とともに皮脂腺からの脂分の分泌が亢進し、それが皮膚を守ってくれるからだと考えられています。
先進国の子供たちがこれだけ苦しむアトピー性皮膚炎ですが、先進国においても以前は、現代でも発展途上国では非常に少ない病気なのです。
アトピー性皮膚炎はそのように先進国に特別に集中する病気です。それはなぜなんでしょうか?実は先進国の衛生環境が良いことが良くないと言われています。きれい過ぎるのです。
発展途上国と先進国の環境の違いには他の要素も多いでしょう。それでも中国と香港が隣り合っていながら異なるように、先進国の衛生環境というのはアトピー性皮膚炎の発症に強く関わるのです。
ここまで見てきたように、アトピー性皮膚炎は皮膚のきちんとできていない子供のときに起こり易くて、そしてなぜか衛生環境のよい先進国でよく起こります。
さて、並べてしまうとこの二つの現象には何の脈絡もないように見えるのですが、アトピー性皮膚炎の発症にこの二つは何か関係するのでしょうか?
実はこの二つのことはアトピー性皮膚炎の発症に単独にではなく、相互に強いかかわりがあるのです。
繰り返しになりますが、以下の二つのことについて、それらが「皮膚のバリア機能の発達」にどちらも関わっていることを覚えていてください。
清潔な環境が皮膚免疫の発達を妨げるのです。皮膚バリアの弱い小児期には、実は外敵と戦うための免疫ががんばっています。ところが外敵がいないのでアレルゲンと戦ってしまうのです。環境が作り出す病なのです。
成長した子供には皮脂腺の発達で強い皮膚バリアが備わるので、アレルゲンの侵入が防がれるために痒さも感じない、アトピー性皮膚炎が治ったように見えるのです。事実上治っていますが、体質はまだアレルギーを持っていることもあります。
posted by atopydoc at 02:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。